Raphael Saadiqの幼なじみのOtisと”Shugg” David Cooper兄弟。RaphaelのPookieレーベルと契約し、’95年には彼プロデュースのシングル”Journey”がソウル・シーンで大ヒット。アルバム「We Can Do Whatever」の発売への期待が高まるが、メジャー・レーベルのいざこざに巻き込まれてしまい結局アルバムは発売されずじまい。PookieとInterscopeの関係に終止符が打たれ、PookieとCooper兄弟の関係も終わりを見せ、アルバムは完全にお蔵入りになってしまう
HMV
ということらしい。記事にするにあたって引用するしかない彼らの歴史(汗
Tony! Toni! Toné!関連3部作のひとつ
95年となるとTony! Toni! Toné!のラストアルバム”House of Music”発売の前。House of Musicの時はトニーズがそれぞれで活動をし始めている時だったのでラファエルも合間の仕事だったかもしれない。脱線するがHouse of Musicはトニーズが3人で録音する機会とラファエルのナンバーにふたりが後で演奏を加えたものとか、どうにもメンバー間でしっくりいかない状況があったらしく解散してからの彼のソロ作品であるBlind Manもラストナンバーの候補だったのに他のメンバーが気に入らずアルバムに挿入できなかったいう逸話もある。
トニーズのDwayne WigginsがプロデュースしたOut Of The Blu / Bluが95年、Timothy Christian RileyがプロデュースしたTouch of Soul / Art N’ Soulが96年リリースであったようにネオ・クラッシックソウル(ニュークラッシックソウル)の流れはトニーズ関連でも当時あって、わたしもこの時代のR&Bが好きでたまらなかったことを覚えている。同時にこのOtis & Shuggがレーベルのゴタゴタに巻き込まれず、そこそこのプロモーションと変なジャケット(笑)でなければ絶対に売れたことは間違いないと思う。
Interscope傘下時代のプロモ盤がアメリカのFM局で話題になり、後に英国のソウル良質レーベルExpansionが2005年にマスターを買い取り、10年越しにこの”We Can Do Whatever”をリリースしたという流れのようだが、旬のリリースタイミングを随分と逃してしまったなと思ったな。勿論、インディ作品扱いのような販売であっても聴けるのは嬉しいものだったけど。
アルバム中、半分はスロウ、そして一部レイドバックしたG-FunkもありInterludeを除くと15曲と圧巻の内容である。私的にはトニーズ風ギターイントロとコーラスから始まり、ホーンやシタールまで重なるThank You For My Baby”が大好き。ファルセットがやばい”What Does It Take”の異常なボーカルワークも聴き逃せない。