The O’Jays – When Will I See You Again

Bruno MarsとAnderson .Paakのユニット、Silk Sonicのアルバムがリリースされた。とうとう発売だ。リリース日に買ったものの、週末まで帰宅時間が遅く更に聴きながら酔いを増幅させる為の酒も用意してないので(笑)まだ未聴だ。今のところシングル追加発表のSmokin Out the Windowのビデオクリップばかり見ている。
70年代回帰的な音楽の流れと共に今年は映画サマー・オブ・ソウルとジェニファーハドソン主演のリスペクトが11月5日に放映されたり、なにせ本物のソウルが取り上げられることが多い年だった。
俺も普段は年代関係なく聴いてるんだけど、やはり80年初期と70年代を聴くことが増えた気がする。現代にとってオールドスクールはルーツであって、その時代のものを聴いて消化してこそ現代の潮流に乗れて楽しめるのではないかと思う。
そんな中、今日はO’JaysのWhen Will I See You Againを取りあげよう。あまり深く聴いたことがないO’Jays。フィラデルフィア・インターナショナル以前の活動は本当に知らない。フィリー出身ばかり思っていたのだけどオハイオ州出身で1958年から別名で活動してたというからラストアルバムといわれる2019年のThe Last Wordまで何十年活動してたのか数えるのも大変な息の長いレジェンドグループだ。まだちゃんと聴いてないがThe Last WordではBruno Marsと共作したEnjoy Yourselfというこれまた流麗なダンサーを聴かせてくれた。
このアルバムは83年リリース。フィリー・ソウルの巨匠Gamble & HuffプロデュースでA面2曲目”Betcha Don’t Know (What Comes After That)”では素晴らしいフィリーダンサーをキメてきれる。個人的にはこのアルバム中の最高傑作だと思う。83年となれば既にファンクがソリッドな方向に向かっているのにもかかわらず逆にこの甘く柔らかなダンサーはさすがギャンブル・ハフ。スタジオもシグマサウンドを使用しているこだわりも。
ニューヨーク・サウンドにも挑戦
B面にはこのアルバムの白眉である80’sニューヨーク・サウンドが1曲。フィリーだけでなくその時代を反映する1曲は”Put Our Heads Together”というナンバーだ。
Manhattansが同じ83年にMighty M. Productions(Kashif のプロダクション)を迎えてリリースしたアルバム”Forever by Your Side”で”Crazy“というニューヨーク・サウンドを放ったのにかぶる。洗練されいるのだ。
後でクレジットを見て驚いたのだが制作はなんとRisin’ To The Topで有名な「Keni Burke」だという。
このアルバム、O’Jaysの輝かしい70年代の活躍、リリースするアルバムがことごとくプラチナやゴールドを取っていた時に比べるとリリース枚数も格段に減ってはいるが感覚が鈍ったりしてるわけでなく、本物のソウルが取り上げにくい時期だけだったに違いない。だからこそKeni Burkeとのナンバーのように少し軌道修正し新たなサウンドに挑戦し柔軟なところもあるのが流石。そういう柔軟な姿勢だからこそ、90年代にこれまた復活劇のようなEmotionally YoursやHeartbreakerという名盤をリリースできたのだと思う。そして現代ではブルーノマーズと共演。長く活動できるグループは懐が深いのだ。