South Borderを真剣に聴いてみた
South Border、真剣に聴いてみた。こんなアルバムをスルーして3年くらい過ごしてしまった自分が情けない。
このバンド、USが現在しそうもないクラシカルなアプローチが往年のR&Bファンを歓喜させる。
Color Me Badd、Brian McKnight、Blackstreetなどが好きなひとなら一発KOだ。
デヴュー当時から地元フィリピンで数々の賞を取る活躍し、メンバー交代の混沌期を過ぎ、このアルバム前にはアイドル級のリードボーカルを二人迎えるが、その二人が見た目以上に素晴らしい喉を持ち、さらにバンドが進化した。
またデビュー当時から天才と称されるリーダーJay Duriasの作曲能力は頂点を迎え、最高のアルバムを作成したといえよう。
あらためて”episode III”を聴いてみよう。
FreestyleのJinky Vidalを迎え、これぞ1曲目に相応しいパーティナンバー”Sweet”
スパニッシュギターが小気味良くリズムを刻むメランコリックな”Wish You Were Here”
アコギの緩急のあるコード進行とメロウなボーカル表現がステキな”Better Man”
ミントコンディションのようなライブ感のあるバックにブラックストリート風のコーラスが絡むバラッド”Too Crazy”。この歌のラストでは突き抜けるようなファルセットが待っている。
包み込むようなストリングスとピアノの悲しげな旋律、ナィーブなリードでしっとり歌い上げる”Wherever You Are”
先述のこのアルバムベストトラックともいえる素晴らしいナンバー”Best That I Can”
二度と耳から離れないストリングスのフレーズとテンダーなボーカルに感服”Rainbow”。13曲目にはこのナンバーをBrian McKnightがやりそうなリミックスでさらに盛り上げる。
昨年から追いかけているJay-Rしかり、日本というのはほんとにまだ音楽を貪欲に欲していないから、こんな素晴らしいアーティストを店頭にストックもしていないのが現状。
わしのような一部のR&Bファンが少しでも紹介できるお手伝いができればと。