HUSH系プロダクションの切り込み隊長として華を咲かす重要作。81 年作でR&Bアルバムチャートでは46位。
私的にはこのアルバム前のMelba Mooreにはあまり興味がない。ミュージカル女優としてキャリアをスタートさせヴァン・マッコイ”This Is It”等が有名でしょうが。その後ラリー・レヴァンがParadise Garageでヘヴィ・プレイしていたとされる78年の”Pick Me Up,I’ll Dance”がMcFadden And Whitehead作品でヒット、自分にはどうにもノリ中心のナンバーに辟易するタイプ(ベタなディスコが苦手)でスルーしてしまう。
そしてこのアルバム。基本McFadden And Whiteheadがプロデュース。彼らのブギー、”Let’s Stand Together”の1曲目に尽きるのですが、これが81年としてはなんとなく泥臭く、”Ain’t No Stoppin’ Us Now” に通じる、緩くていい意味で70年代のディスコの匂いを継続しているナンバー。この後のメルバの洗練されたナンバーからは遠いのだが。
このナンバーのダサかっこ良さを打ち消すようなナンバーがA面ラストにある。”Take My Love”がそれである。Kashifによるナンバーで、これこそ快進撃を続ける序章作といって過言無いだろう。Kashifが奏でるMoog Bassがボトムを締めながらも煌めくようなシンセが心地よく、ここには自分が追い求める「都会的で洗練されたファンク」があり何度聴いても脳天に衝撃を覚える(笑)