ヒップホップやファンク要素を取り入れているが彼らがやるとどれも本格的なものではなく、ソフィスティケイトされたものになっている。フェイスエバンスを迎えての1曲目Relax Your Mindは最たるナンバーでいつの時代にも輝くライトファンク。DeBargeネタだからよけいにいい。それもいいけど魅力的なのはクラシカルなコーラスが際立つナンバーかな。8曲目Right On Timeではこれぞモータウン出身といったタイムレスなナンバーを届けてくれる。プラス、元々彼らを育てといっても過言でもないジャム&ルイスとの相性の良さ。That’s Why I Love Youは特に好きで私的にはマストナンバー。この曲でも低く唸るマイケルの存在は大きい。
さてKenny Lattimoreの新譜”Here To Say”が発表されましたね。俺の大好きなアルバムAnatomy Of A Love Songから順調にキャリアを積んでいると思います。厳密にいえば2012年に彼自身のレーベル、Sincere Soul Recordsを設立した時からです。このアルバム以前の実績もありますが自分の方向性というか誰もマネのできないR&Bの美学を見出したのかなと。抽象的ですがAnatomy Of A Love SongのLove Me Backの雰囲気はクラシカルなのに独創的。そんな70年代のようであり現代しか生まれないというナンバーが前作Vulnerableにもあり、自分のスタイルを完璧に捉えたと思います。新譜はまだ到着していなのでわかりませんが(着いたらレヴューします)ブレてないような感じです。
3rd アルバムでの飛躍
今日は過去作品Weekend。日本盤もありけっこう売れた?印象のあるアルバムです。
2001年のWeekendは3rdアルバムで2ndの内省的なラティモアらしいソウルアルバムから一転、アリスタというメジャーからで非常にモダンに切り替えたものでした。これはある意味、方向性がまったく違うAnatomy Of A Love Song前の打ち上げ花火的なアルバムでした。Koffee BrownのAfter PartyやNextのToo Close等のKay Gee作品に肩を並べるスムース・ダンサー”Weekend”を初めて聴いたときにはKenny Lattimoreがここまで変わるのか!と。
このナンバー自身は好きでしたが他のTroy Taylor作品は俺にはモダン過ぎて食いつことができなかったイメージがありました。Troy Taylorが駄目でいうわけでないのだけど、安心して聴ける少し過去のテイストは欲しいので。その中でも3曲目のRaphael Saadiq作Come To Meと8曲目のBabyface作Right Down To Itは従来のKenny Lattimoreが好きであればしっくりくるナンバーでありました。90’sR&B正統派バイブです。
先行シングルのExtra Mileを初めて聴いたときには、これは違う。。。と思ったものですがアルバムの冒頭に収まったら不思議なことにスムースなアッパーだと魅力的に感じました。そして先ほどのTomorrow Can’t Wait、7曲目にはこのアルバムで一番好きになったといっても過言ではない”Made A Man Of Me”というナンバーが。甘いコーラスをベースにケヴォンとダニーが交互にリードを取り合い、またファルセットを駆使しながら起伏のある感情表現に圧倒されます。これぞアフター7 !!と叫んでしまいました。
それまでの作品のリミックス集です。そこに気になっていたナンバー”Love Make Things Happen”が。ちょっとオリジナルと歌の出だしが違います。コーラスから始まるインパクトのあるリミックスでした。そしてちゃんと聴けばPebblesのナンバーなのにBabyfaceがめちゃくちゃ歌っているではありませんか。自分のナンバーのように。 楽曲もTender Loverに収められているスロウのようで音数が少ないのに煌くようなシンセが印象的でグッと好きになりました。 歌詞はよくわからないですが、「二人の子供といい妻がいる旦那を深い呪文を唱えながら愛に変えてあげるわ」っていう猛烈な略奪愛の歌詞ではなかったでしょうか(知らんけど笑)
久しぶりにLaFace関連が聴きたくになり棚から取り出したSam Salter。1997年の1stアルバム”It’s on tonight”は発売時よく聴いた。自分自身がLaFaceというレーベルの響きに弱いwというのもあったし、固定概念で間違いないという妙な安心感が先立ったのもあるが、本当に味わい深いナンバーばかりだった。LaFace = Babyfaceはセンシティブなイメージがあって、Sam Salterはずばりそれだった。
The Braxtons,Front Page,Blackgirlなどを手がけたTricky StewartそしてJesse Powell – All I NeedやK-Ci & JoJo-Last Night’s LetterなどR&Bの重要作を生み出したLaney Stewartによる作品。まあ兄弟で作ったものなのかな。エグゼクティブプロデューサーの名にBabyfaceとあるが、おそらく何も関わっていないであろうw 自身のレーベルのアーティストなのでコーディネーターという役割なんだろうね。
飛びぬけてエモーショナルというわけではないが、切なく繊細な喉はゆっくりと流れる旋律に麗しくなぞる。ラストナンバーがKool & The Gangネタのリミックスでフロア用になっていて面白い。
Sam Salterの作品は実質この一枚。2000年にLittle Black Bookの発売が予定されていたがなぜかレーベル内で問題がありシングルOnce My Sh..が発売されたもののお蔵入りになったようです。
そのアルバムに予定されていたBabyfaceの作品Color Of Loveは後にBoyz II Menが歌うことになりました。タイトルはThe Color Of Loveに変わりましたが。Boyz II Menのナンバーより元々歌ったSam Salterのほうが好きです。楽曲に相当合っています。このアルバムにはもう1曲、ナイスなスロウ”Money Can’t Of Love”も聞き逃せません。