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Jimmy Varner (By All Means) 亡くなる

By All MeansのJimmy Varnerが亡くなりました。

最近、日本を含めてミュージシャンの訃報が多いのでまたもかといった暗い気持ちにさせられました。

By All Meansのことは過去、記事にもさせていただきました。

当方かなりのファンだったのでこの訃報は寂しくもあり、輝いていたあの頃、それは若く何事も貪欲だった自分や新鮮なR&Bに触れる感動の記憶がどんどん遠くなるような心境に陥ります。

最近もTSUYOSHIさんのブラコン回帰といわれている新作と同時にBy All Meansを聴き直ししていたばかりでした。

都会の夜のドライブにビルの眩い光に照らせれながら聴くBy All Meansは恋人のふたりの関係をグッと近づけてくれるナンバーでした。そう思うのは俺だけかな(;^_^A


娘さんのエル・ヴァーナーがインスタにて父親との幼少の頃の写真を掲載し、振り返ったことが最初の訃報発信のようです。5月くらいに亡くなっていたのこと。そんなに日にちが経った後にこの情報、何があったのかわかりません。

エル・ヴァーナーのコメントでは

幼少の頃、父親のジミーが自転車練習に立ち合い、ハンドルを手放しすぐそばにいるから大丈夫だと声を掛けられ不安ながら父を信頼して前に進んだ思い出。いつも「YOU CAN DO IT」と音楽界へ挑戦を寄り添いながらデビューに導いてくれたと。感謝の気持ちに繋げています。

ブラコン・R&Bを大好きにさせてくれた方、本当に素敵なナンバーありがとうございました。安らかにお眠りください。

蘇るブラコン TSUYOSHI – Brand New Feeling

暑くて何をするにしても嫌になるこの夏。毎年、記録的暑さ更新っていうニュース話題にならないですか?

このまま将来、気温40度以上ってなる日本がやってくるのでしょうか。スペインのようにシエスタ制度導入も考えては。日本人働きすぎだし(働いてるわりに見返りが少ない国)。

最近、音楽全般に遠のいていました。エリックベネイのライブ時には過去R&Bを聴いていたのですが、それからは特に現行シーンに目立った情報もなく。やはり今の風にあたらないと胸が騒がないですね。と普段洋楽を聴いているところのレスト時間に突如!

そんな時にTwitterを通して極上なブラコン(ブラック・コンテンポラリー)サウンドに出くわしました。

名古屋をベースに活躍されている制作から楽曲演奏をマルチにこなすシンガー、TSUYOSHIさんの新曲”Brand New Feeling”です。

サウンドは88年あたりでしょうか、ニュージャックスウィング手前の86~88年サウンド。一聴してニューヨークの摩天楼を思い浮かべ、グラスを片手にたばこを燻らせていた自分を思い起こしました(笑)

TwitterのタイムラインにはBy All Means、After 7を彷彿とありましたが、前者はまさにと思ったし、After 7よりもボーカルの繊細な表現力はFreddie Jacksonに近いのではないでしょうか。ブラコン先駆者な存在であったFreddie Jackson、”Don’t Let Love Slip Away”あたりのアルバムが好きな方ならそのボーカルワークに近似性を見出すことができます。Barry Eastmondが手掛けた洗練されたサウンド繋がりでLillo Thomas をも脳裏に浮かびました。


本当にブラックミュージックにはまっていた自分を思い出し胸が高鳴りました。こんな曲を書いてくれたなんて、それも日本人で。嬉しくてたまらなくなりました。

TSUYOSHIさんのことは正直、存じ上げなかったのですがこのナンバーをきっかけに過去作品を聴きたくなりました。早速、音楽に関しては行動力の早いわたしは1st,2ndアルバムをゲットして聴きまくってます。次はその作品を取り上げたいと思っています。また情報は定かではないのですがNITE RIDERSという覆面ディスコグループのリーダーではないかと想像しています。このあたりのことも次に。久しぶりに素敵なシンガーに出会えて感動しています。

Nolen And Crossley – Ambience

DeBargeに楽曲を提供してきたMotownのソングライターユニットNolen And Crossley。本道のソウルを嗜んでいる方にはこの軽快さが受け付けないのかもしれないけど、俺は好き。

そういえばこのアルバム、ソウルバーなんぞで話題にならないし聞いたこともなかった。AORもOKなバーなら普通に扱ってるだろうけど。PleasureやKleeerなんぞはファンクといえないのでは?と感ずる方にはどうでもいいアルバムかもしれない。


では楽曲だ。B-4のサルサ調のナンバーには(タイトルもそのもの)にはドン引きだけどその他はデリシャスなモダンソウルの世界を満喫できる。

まずは何と言っても”Nice To Have You Back“に尽きるであろう。ソウルと言えるのか?。。。という疑問符がつくナンバーだがこのAOR風味こそ彼らの売りであるだろう。リフレインのコーラスには哀愁感が漂いどこか黄昏る。軽快なダンサー”Ready Or Not”がそれに続く。Ready Or Notといえば同名異曲なAfter 7を思い出すが何の繋がりもない笑。このダンサーに似たナンバーがB面1曲めに。続くB-2にはDeBargeがやってもおかしくないナイスミッド“Face On The Photograph”。この甘さは彼らのナンバーをも思い起こさせる。ラスト”A Place In My Heart”がこれまた胸を締め付けられるような切ない気持ちにさせられるフレーズが素敵なミッドナンバーでこのアルバムは終了する。

甘酸っぱい恋の香りもする上記太字3曲があまりにも素晴らしく、このLPが人気であることに納得させられる。最近CDで復刻となったようだ。

Con Funk Shun – More Than Love

デニムジャケット日記は一休みですw いやほんとこの春は活躍してまして通勤に、そして帰宅してからもドレスシャツからTシャツに着替えた後に、今日のような少し寒い夜だなと感じたら羽織ってみたりw どれだけジージャン愛なんでしょうかw (このwを使うのってもう古いのかな)

きょうは80’sファンクの代表格、”Con Funk Shun”現在のところ最新アルバム”More Than Love”です。

Silk Sonic様様

またもやブルーノマーズがSilk Sonicとして2022年グラミー賞、総なめでしたね。アルバムリリース後、カバーしたナンバーがCon Funk ShunのLove’s Trainでこれも粋な選曲だって思いました。Silk Sonicの成り立ちが70年代のボーカルグループではなくファンクバンドだと感じていたから。

爽やかファンクが好きなわたしもだいぶはまったバンドでしたが最近は聞き返すことなかったですが、このグラミーのきっかけで過去作をラックから手元に持ってきたしだいです。


突如の復帰作 – More Than Love (2015)

2015年リリース”More Than Love”は30年くらいブランク後のニューアルバムでした。80年全盛のバンドでしたが90年代にも普通に活躍してもよかったのに。中心メンバーの Michael CooperとFelton Pilateがソロ・デビューや他プロダクションの仕事を始めてからバンドとしては機能しなかったのかな。しかし晩年ライブ活動は定期にされててわたしも一度観させていただきました!

ライブではホーン炸裂だった記憶が。大御所バンドは迫力あります。やはりCon Funk Shunの魅力は派手さはないけどノリに長けるホーンセクションではないでしょうか。これぞファンクバンドといった艶やかな音色。そして甘く切ないファルセットが浸みるスロウ。ほんとファンクバンドのお手本のようなところが大好きなんです。


アルバム内容は・・・

このアルバムはホーンセクションはおとなしめで、どちらかというとシンセ、ドラムマシン中心で生音感が希薄でありました。でもマイナス要因ではなく現行R&Bに寄り添った感じです。ホーンセクションはライブで満喫してくださいと言ってるような。演奏のクレジットにはMarlon McClain(Pleasure)やD’wayne Wiggins(Tony! Toni! Toné!)の名があるところから中心人物であるMichael CooperとFelton Pilate+ゲスト陣といった制作アルバムのカラーが強く、バンドとしてのライブ感はありません。

それでもロマンチックなバラードやスムースなグルーヴはCon Funk Shunのカラーを乱すことなくアダルトコンテンポラリーな趣きが滲み出ています。

Weekndが唄っても面白そうなYour Night、タイトルトラックMore Than Loveは超スムース、夜の帳が下りる時間に最適なIt’s Time、メランコリックなギターと柔らかなホーンセクションが穏やかに交錯するNo Place Like Loveとアルバム前半でほぼノックアウトw

Ne-Yo的なR&B”Say Yo”はCon Funk Shunがなぜ?てな批判は受け付けませんw カーティス・メイフィールド”Move on Up”のカバーはいるの?といったところ。ラストのNite~Litersがインストながらこれぞファンクバンド”Con Funk Shun”といったところでしたが、こんな短いインストだけでなくライブ感のある生バンドの音をもう少し聴きたかったというのは高望だろうか。


80’sファンクバンドが何十年も経ったあとに制作、バンドとしての面影が薄れたとしても主要メンバーのふたりがまったくブレていません。クラシックなR&BとしてのボーカルとCon Funk Shunの軸を保ちながら現行に少し寄り添った楽曲を提供してくれた意気込み、流石と唸るばかりでした。このアルバムは買いです。

Jennifer Holliday – I’m On Your Side (1991)

ジェニフェー・ハドソンとビヨンセのドリームガールズはご覧になりましたでしょうか。ふたりとも圧倒される歌唱力でモノが違うなって痺れましたですね。

その映画版のオリジナル、ブロードウェイ・ミュージカル、ドリームガールズのエフィ役はジェニファー・ホリデイでした。同じジェニファーでなんか繋がりあんのかなって。”And I Am Telling You I’m Not Going”でふたりが共演したステージも圧巻でした。

彼女のソロ4作目” I’m On Your Side”はところどころ歌い過ぎな一面をうまく抑えながらそれでも半端ない素養が伝わるフレーズに惹かれるブラコン傑作。教会で培ったゴスペルの下地ができあがったシンガーって、歌いまくれるのでそれをうまくいなしてくれるプロデュースが必要なのでしょう。

Barry J.Eastmond、Michael J.Powell そしてAshford & Simpsonらがプロデュース。本来ならもっとシャウトしグイグイ畳み掛けるようなナンバーが彼女に合うのでしょうけど、そこを流石のブラコン重鎮達が巧みにいなしてくれる極上ナンバーに酔えます。