Eric Benét / Lost In Time ・・・ Album Review
70’sを意識して製作したといわれるEric Benetのニューアルバム”Lost In Time”。今更オールドスタイル?と疑問を持つなかれ、エリックのデビュー当時から70’sを意識した音作りやメロディは多かった。
このアルバム、さらに特化した音を再現するのに、デビュー当時からの右腕George Nash Jr.と偉大なるコンポーザーBenjamin Wrightのふたりで、密に作られたソウルフリーク向けのアルバムになった。ストリングス、フリューゲルホルンなどのゴージャスな生楽器の使用はフィリーソウルそのものであり、73年の頃、Thom BellやGamble Huffという偉人が繰出した音そのもの。MFSBという大規模な音楽集団を、この現代に再現した意気込み、尽力。これはとてつもない「こだわり」を持ち、偉大なる時代を築き上げたアーティスト達に対しての憧憬を表現している。
1曲め”Never Want To Live Without You”からして、素晴らしいナンバー。Stylisticsを彷彿させるメロディは超甘。エリックのファルセットはブリッジで登りつめ昇天しまくり。こういうファルセットを多用する歌唱法も、フィリーしており、切なさに胸が張り裂けそうな気持ちをあらわにしているのである。実際に、この手のナンバーがアルバムの中核を占める。自身のナンバー”You’re The Only One”を下敷きに、更にスウィートに仕立てたナンバー”Lost In Time”はタイトルにするだけあって、どこまでも甘美な世界を繰り広げている。4曲目”Always A Reason”も含めファルセットの登りつめ方やコーラスづかいはBlue Magicのナンバーのようだ。
スロウは1stシングル、Sometimes I Cryでとどめを刺す。泣いて泣いて泣きまくる。シングルカットと微妙にボーカルワークが違っているのにも気づいてほしい。
アップはハッピーなナンバーが多い。Faith Evansを迎えた”Feel Good”はスウェイビートづかいのCheryl Lynnのアレ?。軽快なディスコといった案配。
なんとEddie Levertを迎えた”Paid”はBack Stabbersそのもの!これにも参りました。
上記以外にもディーヴァLedisiやCrisette Micheleをフューチャーリングしたナンバーもあり華やか。うーむ、金もかかってます。
まさしく現代に古典を蘇らせたアルバム。これは永遠に「ソウル・クラッシックス」として語られることでしょう!
はじめてコメントさせていただきます。
レビュー読んだら欲しくなってきました!
早速今日D.U.で買ってきます。
詳しい解説有難うございました!
くらっきんさん
どもです!書き込みありがとうございます。
くらっきんさんのように、長くいい音を聞いている耳の肥えた方も納得のアルバムかと思います。
お聞きになってから、ブログでご紹介いただければと。
この1年というか、ここ最近の中では最高のアルバムかと思っています。
試聴しましたが、素晴らしいですね!
70’sソウルへのオマージュというか、「あ、なんか聴いたことあるよ!」みたいなメロディーが多くて嬉しくなりました。
「Never Want to live without you」はDiana Rossの「I Thought It Took Little Time」っぽいメロディーですね。「Always A Reason」はStylisticsの「Break Up Make Up」でしょうか。「Paid」は思いっきりO’jaysの「992 Arguments」で笑ってしまいました。「Summer Love」、このターゲットはStevieでしょうね。ディープ・スローやブギーなナンバーもやってくれているのがニクい!
アナログ化切望!
Ledisi参加曲がツボです。
あれはいいなあ。
エリックの声はちょっと苦手なんですが、
バックの音は強力ですし、懐かしいです。
samnyさん
さすがの洞察力です!
スウィートソウルだけでなく、その当時全般へのリスペクトですね。
今までのエリックべネイ作品中、一番好きですね。前作でやりたいことが見えてきたような気がします。
もう、ずっとこの路線でやってほしいな。
アナログ、いいですね~。わたしも一枚飾りたいので欲しいです。
エリックの声は苦手ですか?
わては逆にファルセット・フェチなので(笑)、もう昇天しまくりですよ。ここまで歌える人は今、いないですよ。
わかってますよねぇ、この兄ちゃん。
70’s Soulの最良の部分をパッケージングしてくれました! 興奮度でいえば1st以来か!?
やってくれましたな~ 今年最後にして。これが支持されな、世の中ウソやとまで思っちゃう出来ですね。
ezeeさん
1stは良かったですね。eric benetとrahsaan pattersonの1stは当時非常に感動したもんでした。
情報ではめっちゃ金かけて作ったみたいですよ。勝負に出たってなところでしょうか。
発売時期では今回のグラミーには該当しませんが、次期グラミーに候補にあがっていい作品かと思います。
hirooさんへ
エリック・ベネイAKさんのブログ
http://blog.goo.ne.jp/ak-tebf から拝見しにきましたT.Oです。
AKさんブログ上で私宛にもメッセージを書いて頂いていてありがとうございました!
私も1st を聴いた時すごい感動して、大阪バナナホールのライブを見に行きました。それ以来ずっと彼のファンです。(追っかけです笑)
今年はベテランの皆さんリリースラッシュなようですね。エリックにグラミーを手にして欲しいけど強敵がたくさんで厳しいかなぁ。。。
またブログを参考にアレコレ聴いて楽しみたいと思います!
T.Oさん
こんにちは。コメントありがとうございます。
こちらこそ、お越し頂き恐縮しております。少しばかり脱線気味ですが、ソウル・R&Bを聴く喜びを素直に感想するブログを継続しています。
気になるアーティストがございましたら、ぜひコメントくださいまし。
エリックベネイはプライベートの影響を受け、アルバムのカラーに出やすいひとなのかもしれません。
今回は制作上の指針もあったのでしょうが、非常に充実した日々を送っているのを感じるのですが。
また「追っかけ(笑)情報」をお知らせください!これからもよろしくです。
hirooさん、こんにちは!
いつも通り遅くなりましたが、ようやく聴いた!
そして、そのあまりの素晴らしさに嵐はすでに忘却の彼方。
hirooさんのように昔のアーティストを引用して感想を書くことができない(ほら、まだ生まれてないし~~←うそつけ)のが悲しいところですが、70’sのソウルミュージックを知らない人でも充分に伝わるアルバムだと思う。
聴いていて涙が出てくるアルバムはほんとひさしぶり。
ne4eさん
こんばんは。プチごぶさたです。
聴いていただけましたか?Eric。
大好きな嵐や童顔氏を忘れてしまうほどの吸引力だったはずです(笑)
このアルバムに関して騒いでいるひとが、予想外に少ないのが残念です。
超グレイトなアルバムなのに。
日本は正当派R&B、SOULがあまり表立たない市場ですのでしかたないですね。
実は俺も一度めにアルバムを聴いたとき涙がでました。グッときたと同時に、こんなにいいナンバーを唱ってくれて、嬉しかったのです。
はじめまして!Eric Benetでネットサーフィンしてたら辿りつきました。
このアルバム、ほんといいですよね。2010年のR&Bの作品の中でも間違いなくトップレベル。アルバム通して聴き通せる作品って最近じゃ意外と少なくなってきてるので、そういう意味でも貴重だと思いました。
また遊びに来させてもらいます!
musiqmusiqさん
ども~コメントありがとうございます!
musiqmusiqさんは、はじめましてではないと思います。ブログに遊びににいったことあるし。Perfumeのコメントしたような・・・
>トップレベル
ほんとそうですね~、今のところ誰も追いつけない域かと思います。ただ70’sの模倣をしてるだけでなく、一部超越した感情表現が混じっていますからね。その時代活躍した偉人が聴いてもビックリではないでしょうか。
またわたしもブログにおじゃまします!