Why So Serious? / The Dark Knight
■ストーリー
ゴッサム・シティーに現れた最悪の犯罪者ジョーカー彼は、マフィアたちに成り代わってバットマンを追い込む“ゲーム”を開始。それは「バットマンが正体を明かさなければ、毎日市民を殺す」という卑劣なルールで、戦いの中ゴードン警部補も凶弾に倒れてしまう。ブルースは遂にバットマンの正体を明かすことを決意。記者会見に登場しようとするが、それを制したのは新任検事で“光の騎士”と慕われるデントの意外な行動だった……。
■コメント
コミックの域を超えてます。
バットマンが自分の存在をも否定する時が来るとは。まさに闇の騎士。
光の騎士、デントはゴッサムには不可欠。彼を必要とするがデントの彼女との三角関係にも悩む。
自分が仮面を外せば、社会は正常化するのか。そして彼女も振り向いて来るのか。
自分の存在が正義と信じ込むジョーカーと、正義を通す為に法を破るバットマン、世間はバットマンがいる限り犯罪が増え、同胞を傷つけられると思う。もう何がなんだか、一線を行ったり来たりで鬱になる展開。
デントがトゥーフェースとなり、ゴードンの前で最後を見届ける時、戦ったバットマンは傷ついていない真の顔を天に向ける。バットマンの正義と繊細な心をここに見た。
ビギンズを見て、予習し、そして意気込んで望んでも、まだ不可解な心理描写。
テロを否定しながらも人を傷つけながら戦う悩めるアメリカをもオーバーラップした、奥深い素晴らしい映画だ。